パラサイヨの団体内には12個のチームが存在します。

一般企業内には、異なる役割を果たす部署が存在し企業全体が円滑に運営できるように仕事の分担をしています。ボランティア団体のパラサイヨも団体の中には12個のチームを配置し、その活動と運営を支えています。先日のBLOG「年間20個以上開催されるイベントはどうやって作られているのか」で紹介したイベントの企画運営チーム以外にも団体そのものの運営を担うチームや会計チームやフィリピンのツアーを企画するチームなど様々なチームがあり、学生から社会人までの全団体メンバーが各チームに所属しそれぞれの役割を担ってきました。今回はパラサイヨの団体内に存在する多数のチームとその役割について紹介したいと思います。

活動別に全員が必ず所属するチーム

2000年よりパラサイヨには学生から社会人まで100名以上のメンバーが参加しているのですが、メンバーひとりひとりは毎年1年間の終わりに翌年はどんなふうに活動をするのかを登録をします。活動内容は大きく3つに分かれ、メンバーは自分の生活や仕事など人生のステージなどによってその関わり方を変化させています。

  • 活動メンバー…年間の活動すべてに積極的に関わるメンバー
  • 特定の活動サポートメンバー…特定のイベントやプロジェクトのみに特化して関わるメンバー
  • 休会メンバー…活動には参加しないメンバー

この中でも、毎年100名のうち約半数が①の活動メンバーとして年間のイベントやフィリピンへの訪問ツアーなどに積極的に関わっており、さらにその活動メンバーは3~4つの小チームに分かれて年間活動を行います。この小チームにはリーダーと副リーダーがおり、チーム毎に毎月ミーティングを実施し小規模なイベントの企画運営を行ったり、フィリピンへの訪問ツアーでの子どもたちに向けてのコンテンツを準備し、運営をします。

私たちはこの小グループを「クラス・班」といった呼び方をしており、年間を通じてその仲間とのコミュニケーションを深めることで20人ほどのメンバーがまるで学生時代のクラスや班のように仲良く団結力の強いチームになり、イベントの成功や新しいメンバーの新規加入を加速することにつながっています。

②の特定の活動をサポートするメンバーは、活動できる時期が限定されていたり、海外などの遠隔地からの参加であったり、特殊スキルを持っていてその得意分野チームのみでの協力をコミットしているメンバーです。このメンバーは限定したイベントの運営企画チームで活動をしたり、団体の運営を支えるチームで特殊スキルを発揮することで、パラサイヨの活動をスポットで支えてくれています。

家庭環境や仕事環境の変化などで年間通じての活動がなかなかできないメンバーも多いため、こういった関わり方を選んで活動しているメンバーも増えています。近年メンバーの中には子どもができたことで他の社会人たちとは同じように活動できないママ・パパメンバーが増えたため、ファミリーチームを結成してファミリー向けのイベントなどを企画運営して新しいイベントやファン層を広げ、寄付金となるイベント収益金をいただくことを実現するなど実際に目に見える結果も出ています。

イベント企画運営チーム

私たちは年間に20個以上のイベントを開催しているのですが、そのイベントは大きく2つの種類に分かれています。企画運営チームが、前述の活動メンバーの「小チーム毎のイベント」と、活動メンバー全員が関わる「全体イベント」です。

全体イベントは2015年パラサイヨでは3つのイベントを位置づけており、「PARACUP」「パラサイヨ大BBQ」「大人の運動会」がそれにあたります。この3つの全体イベントを先頭に立って企画運営を進めていくチームがあります。全体イベントは規模やコンテンツが大きいため、何カ月も前からミーティングを重ねることも多く、次年度も継続していくイベントばかりのため、終了後も反省や改善点の話し合いも含めて長期に渡り活動を続けています。

中には5年以上も同じイベントに関わり続けているメンバーもおり、その内容の進化・深化のためにチームはアイデア出しや他のイベント研究などに余念がなく、例えば運動会チームのメンバーは他の団体主催の運動会イベントに多数参加してその違いやパラサイヨ運動会との差別化など日々研究を重ねています。全体イベントは団体としても、フィリピンの子どもたちのための支援金の多くを集めるための重要な位置づけのため、このチームの存在は大変重要です。

団体の運営を支えるチーム

上記の6チームをまとめ組織全体の運営を支えるチームが存在し日々の活動をサポートしています。
下記がその主なチームです。

・リーダーチーム
代表・副代表が中心になり小チームからイベントチーム全ての情報を把握し、団体の舵取りを進めるチーム。

・会計チーム
イベントなどで得た収益金を管理し、児童養護施設への送金などを担うチーム

・デジタルマーケティングチーム
ホームページやFacebookやメールマガジン配信などデジタル関連の情報発信を担うチーム

・寄付チーム
イベント以外での寄付の申し出などに対応し、支援者へ活動報告などを行うチーム

・ツアー企画チーム
フィリピンの児童養護施設への訪問ツアーを企画運営するチーム

・人事チーム
学生向けのプロジェクトや新しく団体に参加したい社会人をサポートするチーム

パラサイヨでは月に一回全体ミーティングが実施されており、上記中のリーダーチームがその場の取り仕切りを行い、すべてのチームの情報を集めて全体に共有し団体全体が円滑に運営できるように工夫しています。たくさんのチームがあることは情報量の多さで混乱することも多いので、リーダーズは丁寧に全チームのスケジュール管理や各チームのメンバーの様子などをヒアリングして各チームへの調整やアドバイスを行う大事な役割を担っています。

 

このように現在活動メンバーによるチームが3つ、全体イベントの企画運営チームが3つ、団体の運営を支えるチームが6つあり、各チームが相互に助け合い刺激を与え合いながら、パラサイヨの活動がこの先も10年20年と継続できるように試行錯誤をしながら団体を支えています。また毎年新しいチームも生まれておりチーム内のメンバーも大きく入れ替わることもありますが、それもまたメンバー同士のよい刺激となり、よりその時代に合った団体の形へと進化しています。余談ですが、もしかしたらこのチームの中に私たちの支援するフィリピンの児童養護施設の卒業生が入ってくれる日も近いのではないかと思います。

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