年間20個以上開催されるイベントはどうやって作られているのか

パラサイヨのボランティアイベントは数人規模の小さなイベントから数千人規模の大きなイベントまで合わせると、年間約20回~30回行われています。2014年に開催された主なイベントに、大人の運動会、200人BBQ、謎解きイベント、ビジネスセミナー、写真撮影会などがありました。これらすべてのイベントはパラサイヨメンバーが企画運営をすべてボランティアで行っています。活動メンバーに社会人が多いため、ミーティングができるのは仕事終わりの時間となることが多く、その時間を有効に使って企画を立ててイベントへの準備を行います。一見ハードに見えるイベントの運営企画ですが、なぜパラサイヨメンバーがそのような時間にも集まりこだわりのイベント作りを行うか、今回はその理由を紹介したいと思います。

ボランティアということは忘れる

イベントの企画を考える時に私たちはできる限りプロのようにイベントを作るようにつとめています。例えば運動会を企画する時に気をつけていることは、体力のばらつきによって各チームの戦力に大きな差が出ないようにすること、などがあります。運動会なので体力差が発生するのは当然なのですが、学校で行う運動会とは異なり参加者の年齢がばらばらなためにチーム構成を考えずにいると戦力に大きな差がでます。そのため、企画の段階で個人の運動能力の差で大差がつかないように団体戦を含めるなど参加者のみなさんの満足度を上げられるようにつとめます。

これは、開催するイベントの満足度をあげることによって参加してくれた人たちに楽しんでもらい、よい質のイベントを行い続けることによってフィリピンの子どもたちの長期的な支援につながると考えているからです。ボランティアのイベントなので、このクオリティで許してね、といったような考えではいることはだれのためにもならない、と考えているからです。

ボランティアに興味のあるなし関係せずに、参加した皆さんがそのイベント自体に満足していただき、結果として得られた収益金が遠く離れたフィリピンの子どもたちの人生を楽しいものにする力になっているということが大切なのかな、と考えているからです。

とにかくミーティングを重ねる

私たちは仕事が終わった平日の夜や土日の時間を用いてイベントのためのミーティングを様々な場所で行います。私たちのイベントは分担制で行っているため、企画運営を行う主要メンバーがイベントによって異なります。そのため基本的にはイベントの数だけ異なる主要メンバーで構成されたチームが、そのイベントの数だけ準備のためのミーティングを行っています。

イベントの企画運営のための情報交換をメールやチャット、スカイプなどでもできるのですが、私たちは「会って話すこと」を大切にしています。ミーティングを数多く行うと意見がぶつかりあいイベントの企画自体が白紙になることもたまにあります。これは、全員が納得して胸を張っていいイベントを目指すために、対面で多く話し合えるようにすることが大切だと私たちは信じているからです。

人気のイベントを繰り返すこともありますが、その際にも前回の反省を活かすためよりミーティングを行い、世代や性別も異なる企画運営のメンバーの意見を細かく聞き、参加者全員が楽しめる要素を含んで楽しい作り込んだイベントが完成します。

自分たちも参加者になる

私たちは企画運営メンバーも含めてすべての参加者たちが楽しめるイベントを作っていると信じているため、パラサイヨのメンバーも講師などになる機会を除くと参加者の皆さんと同じようにイベント参加費を支払ってイベントへ参加しています。イベントの受付業務でイベント自体に参加できなかったり、BBQのドリンクを配膳するために食事をしないメンバーもイベントへの参加費を支払っています。

私たちは参加してくださる人たちやスタッフも平等に楽しい時間を共有できるイベントを企画することを常に考えるため、スタッフだからイベントに参加自体に参加していないので費用は支払わなくてよいという考えかたを持っていません。イベント全体をどんな立場でも楽しめる空間にし、その空間にいる人たちみなで平等に共有することが大切だと信じているからです。

 

私たちが大切にしている「楽しみながら誰かのために」という考えを、メンバーが企画したイベントを通してみなさんに感じてもらいたいと考えています。その「楽しさ」が私たちパラサイヨを通じてフィリピンの子どもたちの楽しい将来につながっていくことを信じ、ボランティアに興味がない皆さんにも少しだけボランティアを身近に感じてもらえたらと感じています。

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